肺の病気があるため、酸素を使う治療(在宅酸素療法)を行っている患者さんのお話です。
1L/分の酸素を吸っていただくことをお願いしていました。
しかし、いつお話しても酸素を使っておられないのです。
先日、いつも酸素を使っていらっしゃらないのはどうしてですか、ときいてみたのです。
そうしたら、意外な答えが返ってきました。
「酸素が減ったら、なくなってしまうではありませんか。」
在宅酸素療法で、酸素1L/分で処方するということは、酸素濃縮器から1分間に酸素が1L出てくるように器械を設定するということです。
酸素濃縮器は、21%の酸素を含む空気を、90%以上の酸素に濃縮する器械です。
電気があって、酸素濃縮器が動いている間は、酸素を濃縮し続けてくれます。
この患者さんは、酸素濃縮器のことを、濃縮した酸素が入っている箱と思っていらしたのです。
「酸素はなくならないんですよ。その器械が作っているんですよ。」
患者さんの顔がぱっとほころびました。
使ってもなくならないときいて、安心されたのですね。
下記に在宅酸素療法の参考になるサイトをあげておきます。
◆ 在宅酸素療法で快適に HOT(在宅酸素療法)入門
◆ 【知識編】在宅酸素療法とは