この人は座ってばかりいますが、大丈夫ですか?

ご家族からご質問を頂きました。この人は座ってばかりいますが、大丈夫ですか?

座っている。これも立派な運動です。

棒人間

棒人間を書いてみました。向かって左から、立っているところ(立位)、座っているところ(座位)、寝ているところ(臥位)、です。ここでは、心臓から全身に血液を送ることを考えてみます。

いずれの場合も、心臓のポンプ機能を働かせて、心臓より高さが上の部分に血液を送るときには 重力に抗して、下の部分に血液を送るときには 重力が助けてくれて、血液を送ります。

頭の先と足の先との間には、立位、座位、臥位、の順に高さの差があります。臥位では、全身がほぼ心臓と同じ高さですね。高さの差があるほど 仕事量は多いのです。運動になっているのです。

もちろん他の要素がたくさん関わってきます。臥位でも、筋肉を意識して、呼吸をしながら筋肉に力を入れるだけでも運動になります。

ツバキの花

人間は動物です。動く物です。生きている限り、呼吸もしていますし、心臓も動いています。どこか動いています。

動かすことができるところを動かせばよいのです。できる範囲で、呼吸をしながら動かすのです。そして動かすことができるようになったら何をするのか、必ず行動目標をたててください。そうすると、その動きは その行動目標のための小さな一歩になります。

輝かしい一歩になります。

夕陽

呼吸器教室のお知らせ

呼吸について正確な知識を手に入れ、実践することで、息切れに困らない生活を手に入れる助けになります。

【息切れ生活から脱出するために知っておくべきこと】
・身体は、60兆個の細胞からできている共同体。
 それぞれの細胞の意図が大切。
・肺は、役割り分担として、酸素を取り入れ、二酸化炭素を吐き出す役目を担っている。
・呼吸の役割りはエネルギーを作ること。
・息切れがある時は、安静にするのではなく、動く。
・息は吐いてから吸う。
・食事と運動が呼吸リハビリの両輪。

この記事を書いた人

中田潤子

中田潤子

呼吸器内科医。
Change your breath, change your life.  
呼吸が変わると人生が変わる との考えで活動中。

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